かなスの巣

後腐れのない日記帳

衝撃のシャーマンキング/禅と「なんとかなる」

 影響を受けたもの、それは間違いなく漫画『シャーマンキング』だと思う。

小5当時の衝撃『シャーマンキング

シャーマンて知ってる!? この世とあの世を結んで、神・精霊・死者の霊なんかと交流する事が出来る不思議な能力を持った人らしい…!僕のクラスに来た転校生・麻倉葉は、実はそのシャーマンだったんだ!!!

 これは小5の時、友人からすすめられて読んだのがきっかけだった。当時はまだりぼんやちゃおといった女児向けの少女漫画に夢中だったからさほど興味もなかったが、古本屋にあったので買ってみたのが始まりだった。

 とにかくすげぇシャーマンのキングを決めるために生死をかけて戦うぜ!という友情・努力・勝利というジャンプらしいバトルものだが、ストーリー中盤あたりからスピ系というか、ちょっとアヤシイ系になる。霊とヒトを結ぶにあたり外せないエッセンスではあろうが、小中学生には少しばかり難しい内容になっている。私も理解できたのは大人になって完全版を購入してからだったと思う。

 大人になっていろいろな本を読み知識が増えていくにつれて、シャーマンキングの内容は理に適っていると実感する。引き寄せの法則とか言霊とかそういうことではあるが、そこに人間味とリアルな生死、仲間、過去など様々な要因が連なって紡がれる物語になっている。

 

 作品内での明言は多数あるが、主人公・麻倉葉の口癖である『なんとかなる』は作品の序盤と終盤で大きく意味が変わって見える。ただのゆる~い性格でめんどくさがりな主人公かと思いきや、複雑な過去を抱えてシャーマンファイトに参加している。『大事なことは心が決める』の奥深さはぜひ本作を読んで実感してほしい。

 『なんとかなる』は周囲がパニックになっている時に葉がウェッヘッヘとヘラヘラ笑いながら言うセリフだが、禅の「即今当処自己(そっこんとうしょじこ)」であるとわかる。直訳すると「今、ここ、自分」であり、どうなるかわからない未来を憂いたり過去を悔やむよりも、今目の前をしっかり生きなさいという教えである。私が初めて禅に関する本を読んだとき、妙にしっくりきたのは先にシャーマンキングを知っていたからかもしれない。

 シャーマンの強さの指標である巫力は、一度死を経験することで爆上がりするというジャンプらしいチート技がある。死の瀬戸際、何を考え何を思うのか、何が正しいのか、自分は何のために、と葛藤の末に彼らは強くなる。やはり「死」は誰もが必ずたどり着く場所であるからこそ圧倒的な恐怖であり、そのために自分はどう生きるかと問う。シャーマンキングが普通のバトル漫画と異なるのは、この生死と心が直結しているからだと思う。
 読んだ当時は「心」の概念がいまいち理解できなかったが、精神論ともまた違う、禅や仏教に基づく思想は同作者の前作仏ゾーンにもある。「もれなく救う」というセンジュ君もなつかしい。

 
 とにかく、小学生当時には如何せん難しい物語だった。大人になった今では大好きな漫画ランキング2位には入るが、ストーリーはもちろん精神・心について初めて触れた文献である。(1位は幽遊白書、3位はホイッスル!)。
 
 余談だがQuizKnock伊沢拓司さんシャーマンキングファンである。やったね!

今週のお題「これに影響を受けました!」