さて、どうにもこうにもやる気が出ない。ベッドに横たわったら最後、永遠にスマホをスクロールする筋肉しか動かすことができない。尿意さえも気のせいであってくれと願う。こんな奴につける薬はあるのか。
しまっていこうぞ
その昔小学生の時、子供会でソフトボールをしていたのだけれど、試合開始前にキャプテンが「しまっていこうぜー!」と声を出し、他メンバーが「オウッ!」と答えながら走り出すルーティーンがあった。もちろん誰のお父さんが言い出したかわからない風習だから、プレイしている小学生たちは誰一人その意味を理解していない。それでも、声をだすこと自体に意味があったのだろう。
連日ぐったりする日々が続いている。実家に4日間帰省していたのがトドメになったらしい。大人のうっすらとした「しんどい」は目が合った瞬間に一気に押し寄せてくる、八尺様みたいなものなのかもしれない。ぽぽぽぽ。
そんなことを言っても人に会う用事だとかはいろいろあるので、仕方なくよっこいせとベッドから降りる。そうすると急に動き出すものだからおなかがキュッと痛くなって数分脂汗をかく羽目になる。化粧と着替えをするのにいつも一時間を目安に取っているけれど、もう今日は45分でするしかない。こうして化粧は簡略化を覚えていく。
とりあえず家を出られたらそのままコンビニもしくはドラッグストアに行き栄養ドリンクを買う。リポDとかアリナミンみたいな、上司が差し入れに大量に持ってきてくれるような安価なものはいけない。そんなものは社畜時代に飽和量以上を摂取しているのだから、もっと金に物を言わせて高価なものを購入するべきである。300円くらいするが、その分プラシーボも相まってなんとなくしゃっきりしてその場を乗り切ることができる。
ツイッターで「体力作りをするための体力がない」という言葉を見た。なるほど確かに言い得て妙である。散歩に行くとかジムに通うとか、言うは易しだがその「よっこいしょ」が非常に面倒なのである。散歩に行くために日焼け止めを塗って、汗だくになってもいい服に着替えて、靴を履いて…あぁもう考えただけで具合が悪くなりそうだ。行けば行ったで「やっぱり運動っていいわね~」とサッパリするのはわかっているのだけれど、どうしてもこの重い腰とケツはふかふかのベッドを選んでしまう。
とはいえこのまますっぽん小町のPR広告まみれになってしまうのも困るから、いい加減どこかで手を打たなければならない。うーん。嫌だなぁ。
