白菜がだんだんとお手頃な価格になってきた。白菜と豚肉を蒸したのをゴマダレで食べるのが大好きなので、さっそく今晩の夕食にするつもり。

好きな食材って…
昼過ぎ、小雨の中をかいくぐり買い出しを終えて、ふと考えてみた。好きな「食材」は何だろう、と。
私は好きな食べ物はたこ焼きだと明言している。これは本当。しょっぱいソース・マヨ・ネギだくだくでカリカリ系よりトロトロ系がいい。公言しすぎて誕生日にはたこ焼き器をプレゼントされ、タコパを開催していただける。ありがたいことだ。
だが、そういえば、とふとエコバッグの中を見て思う。好きな食材ってあるのだろうか、と。
基本的には野菜が好きだ。米と野菜を選ぶなら、問答無用で野菜を選ぶ。これはダイエット目的ではない。それが理屈なら私は今頃ヴィクトリアズ・シークレットのエンジェルとして世を闊歩しているはずだ。
春は菜の花、アスパラガス、新じゃが。夏はトマト、キュウリ、ズッキーニ。秋はカボチャ、レンコン、青梗菜。冬は白菜、大根、ブロッコリー。どれをとっても好き。
野菜は素焼きにして塩で頂くのが一番好き。だからオーブンが欲しいという気持ちがとてもある。フライパンだと焼きムラがでるし、一度に大量には作れないのがもどかしい。
とは言え、春はさっと炒め、夏は冷やして生で、秋はほっこりと炊き、冬はじっくりと煮込む。四季に合わせた温度と触感を楽しむ調理法はもちろん言うまでもなくおいしい。四季が家の中に入ってくる一番乗りは台所なのかもしれない。
さて、では野菜の中でどれが好きかと言われたら、それは明後日の夕方まで時間が欲しいくらいに悩ましい。
先述の通り、寒い時期は白菜と豚肉を蒸したものをひたすた食べる。白菜にはむくみ解消につながるカリウム・風邪予防に適したビタミンCが豊富で、豚肉のビタミンB1は疲労回復に良い。こう理由付ければどれだけ食べても罪悪感はない。一食で白菜1/4玉ぐらい食べられるし、電子レンジに放り込むだけでいいのでとても楽。
だが、調理法の幅広さで言うとキャベツも捨てがたい。生でジャキジャキ食べるのも良し、煮てくったりとしたやさしさ、和洋中どれでも対応できる懐の広さ。トマトもそうだ。サラダだけではないぞとスープのベースにまで化ける適応能力の高さ。
大根も1本あれば部位によって様々な楽しみ方ができる。根菜の「困ったらとりあえず炊こう」という心強さは葉物野菜にはない強み。保存しやすいのもいい。
だがここであえて、ブロッコリーの茹でたてにマヨネーズをつけて・・・というのはどうだろう。シンプル故に至高。元SMAPの香取くんがCMで、マヨネーズがかかった食材にかぶりつく姿は衝撃だった。アツアツの鮮やかな緑を頬張るのは何とも言えないご褒美だ。
気が付けば野菜で食材ランキング1位を決めようとしているが、考えてみても、魚や肉はいまいちピンとこない。サバも豚肉もいいが、やっぱり野菜の懐の深さに舞い戻ってしまう。焼いただけ・蒸しただけのシンプルな調理が好きというのもあるかもしれない。
今のところは結局、その日スーパーで安いものがMVPになってしまう。今日は79円の白菜と89円の水菜。水菜は二束買った。レタス、ゆで卵、ツナと和えてなんちゃってデリ風サラダにする予定。
洗ってカットしてフリーザーバッグに入れた野菜が冷蔵庫に鎮座しているのはなんとも頼もしい。
電子レンジの中の白菜と豚肉ができ上ったようなので、食材王座決定戦の開催はもう少し先に見送らせて頂くことにする。湯気がごちそうの季節、もう少し幸せな悩みを継続させたい。
