やっとこさ羽毛布団を出した。この「羽毛布団を出した」の重みが分かるのは、一人暮らしを経験する必要がある。
さぶさぶ…めんどい…
3日ぐらい、「寒いような気もするけどまぁ寝られるでしょう」と毛布を被って寝た。4日目はさすがに看過できない。厚手の毛布の上に薄いひざ掛けを乗せて、鼻を垂らしているのだから情けない。
だが、羽毛布団をだすというのは、いかんせんめんどうな家事に値する。
まず、布団本体をしっかり干す。これがもうめんどくさい。ベランダの手摺やら物干しスタンドを拭き、どっこらせと秋の短い日光とご対面いただく。
そもそも一人暮らし住居のベランダなんて猫の額ほどもない。布団を干せば他にはもう何もできない。なんとも不便。
か細いステンレスのスタンドにえっちらおっちら、そらどっこいしょ。
次は布団のカバーを洗う。だが干すところを探せど、眩しく光るお布団様の特等席はぽかぽかの小春日和をご堪能中、コインランドリーに持ち込むしかない。
早い話が先にカバーだけ洗って干しておけばコインランドリーなんて面倒なことはしなくていい。だがこれが億劫だから仕方がない。段取りがきちんとできる人は、そもそも布団を出すぐらいで騒がない。
コインランドリーに放り込んでいる間、自転車をかっ飛ばし金融機関とドラッグストア、そしてマッシュルームワッパーが販売されているバーガーキングに駆け込む。
我ながら素晴らしい時間の使い方である。今までに幾度となくこんなことをしているからこその学びである。
帰ってきたら布団をひっくり返して、裏面にも残り少ないお日様を浴びていただく。寒くなる前に取り込んで、カバーをつける。これでやっと、冬支度は一段落する。
こういう四季の段取りをするたび、14匹のねずみはえらいなぁと感心する。親子3代に渡って家のことをこなし、健やかな日々を大切に過ごす。
私もこのねずみたちみたく、せっせと準備を進め、初めての霜によろこび遊ぶくらいのまめさがあればきっと、こんな鼻を垂らすこともなかったろうに。
やっと羽毛布団が手に届く所まで来てくれた。いやぁふかふか、大満足である。
もう少ししたらモコモコ素材のカバーに付け替えなければならないが、とりあえずこれで当面は暖かく眠ることができる。
身を温かくして眠れるとはなんとも幸せなことだ(だからもっと早くやれと思うのも毎年だが)。
そろそろ部屋着もアップデートしなければならないのだが、去年のものはボロボロだったから捨てたのをすっかり忘れていた。
早急に取り組むべき問題なのは理解している。が、まぁまだ少しばかりはゆっくりしようかな。


