いつのまにやらAIがすっかり浸透し、人間様の仕事を掻っ攫って行っている最中ではあるが、私はまだどうしても人間の温かみを欲してしまう。
AIってこわくない?
昨今、SNSでコンテンツを見るときはまず「これはAIか?」と疑うようになっている。
YouTubeで人間の赤ちゃんと子犬がかわいらしく戯れるショート動画を見て、「なんてかわいらしいんだ」と胸を打たれた。きっと他の人もそうに違いないとコメント欄を除いてみると「AIかよ」「最近のAIこんなのばっかり」と、身もふたもないネタバラシですっかり冷めてしまう。こんなことを一日三回も五回もされていたら疑心暗鬼になるのは当然だろう。
これは文章・ブログも同じくで、「なんて素晴らしく読みやすい文章だ」と心が動かされてれても、「このブログはAIと相談しながら書いています」的なことが書かれていたらもういけない。
果たして私が感動したのは「AIに指示を出した人間」なのか「人間の意図を汲み取り創造・出力したAI」なのか、さっぱりわからない。
いずれにしてもAIを労働力として見るなら共同作業なわけで、B'zの稲葉さんと松本さんのどちらが素晴らしいという話でもないことだろうか。
「AIだなんて気に入らないねぇ」と老害風をふかしている人間として、素晴らしいと思った作品が人の手で作られたものではないと判明した時にまず感じるのは、「騙された」である。
別に「これは赤い血の通った人間がまごころこめて作りました」と宣言してあるわけでもないのだから、騙されも裏切られもしていない。ただ、AIという架空の存在により作られたという事実にまだ慣れていないから、動揺してしまう。
だが事実として、AIが創造したものに少しでも心が動いている、ということは変わらない。これが中々受け入れ難いのだけれど、そろそろいい加減折り合いをつけなければならない。
そもそも今の世界は「AIとうまく共存しましょう」となっている、という認識であっているのかすら疑問である。LINEや仕事のツールにまで「AI機能が追加されました!」となっているが、たとえば、損害が生じた時にはどうなるのだろうと考える。
指示した人間の過失なのか、AIの学習能力の不備なのか、はたまた「いやそんなことはAIに頼らず自分でせぇよ」のそもそも論なのか。
SF作家アイザック・アシモフが提唱する「ロボット三原則」には、「ロボットも自己防衛しなければならない」とある。つまり人間が「テメェのせいで親友怒らせちゃっただろ!」と怒りをぶつけても、「ほな自分で考えるかもっと指示をちゃんとせぇ!でけへんのやったら使うな!!」と怒鳴りかえす権利がAIにはあるはずだ。
あくまでSF上の話ではあるが、こうなってきたら本当に怖いので、私は懸念している。
さて、AIは人の心がなくて冷たい!などと思ってはいるけれど、もちろんうまく付き合っていけば人生を豊かにする相棒になれるとも思っている。
青色のネコ型ロボットよろしく、「LOVOT(ラボット)」やモフリンなど、人に寄り添い、動き、愛情を受けて返すトイが流行しているのがいい例だろう。私もモフリン欲しい。
もっと未来の話であれば、攻殻機動隊のタチコマやガンダムのハロなども現実に近い話になるのかもしれない。そう考えるといいじゃぁないか。
こう考えてみると、私はAIに創造のエリアを侵略されたくないのだなと痛感した。人との物理的かつ補助的なコミュニケーションや配膳、力をアシストするような機械はもっと普及すべきだとすら思う。特に介護や保育など人手不足が著しい分野に、と思うが、これはこれでまた環境と賃金の話になったりと、もっと根本の話になってしまうのでいったん置いておく。
少なくても私は無料で使えるChatGPTはとっくの前にアンインストールした。最初こそ占いをしてもらったり、画像を生成してもらっていたが、なんだかつまらなくなった。
占いも自分で調べてできるようになった方が、画像も加工の技術を上げた方が、よっぽど長く楽しめるだろうと思ってしまったからだ。私のAIへの指示力不足はさておいて。
古臭く頭が錆び付いた考えであるとほとほと痛感する。だが、もしLINEやSNSの返事・コミュニケーションにAIを使われていたら悲しいと思うのも事実だ。それならアナタという唯一無二の人間ではなく、アナタを学習したAIとしゃべっていたらいいですよね?という、短絡的でしょうもないことを考えてしまうのも、早々に改めた方がいいのかもしれない。
とりあえず今日もすでに数えきれないほどのAI生成作品を見てきた。感動するのは同じなのだから、うんともすんとも、である。

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