世の中にはまだまだ知らないワードがたくさんある。フィンガープリンセス、私と同じような思考回路の方に説明しておくが、親指姫のことではない。
スラング・皮肉は逆に高尚なのでは
フィンガープリンセス。韓国で「핑거 프린세스(ピンガープリンセス)」と呼ばれるスラングらしい。調べればすぐにわかることをなんでも他人に聞く人のことを指し、指がお姫様のように働かないことからきているそうだ。うぅん、これだからスラングは面白い。
インターネットが盛んになった時代だからこそ生まれた言葉であり、きっと「あいつなんでもすぐ聞いてきてウザいよね」「指も動かしたことないお姫様なんちゃう?w」みたいな会話から生まれたのだろう。
なんだか、京都の皮肉言葉に近いものを感じる。「〇ちゃんの指はお姫様なんやねぇ」的な。「お箸より重たいもの持ったことない」よりもワールドワイド。ウィットに富んでいて、且つその真意に気が付いた時には時すでに遅し、もう取り繕うことなどできない恐怖がこの一言に含まれているのではないか。
この言葉を知ったのは毎度おなじみインスタグラム、投稿された方は新社会人だった。
先輩から「YesかNoで答えられる状態にしてから質問してきて」と言われたことで自分が「フィンガープリンセス」になっていることに気がつき、行動を改め社会人として成長できた~という話。なるほど、いろいろな意味でイマドキだ。
先輩もめちゃくちゃ良いことを言っている。「最低限は自分で調べろ」「こっちの時間を無駄に使わせるな」という複数の意味を過不足なく、しかもスマートに伝えている。
なぜなぜ期の子どもでない限り、調べるツールを駆使して自ら学びを得ようとする姿勢はとても大事だ。小学生時代に辞書で言葉の意味を調べる時、「意味を学ぶことも大事だが、辞書を開いて調べようとすることも大事」と言われた。
パッと聞いてパッと答えられた言葉より、自分で調べて自分なりに解釈した言葉の方が印象深いのは明白で、調べる過程で他にも学びがあることは、辞書でもインターネットでも経験している。ウィキペディアで目的の言葉以外のページに飛んだことなんて数えきれない。
現代特有の悩みかと思いきやン十年前の友人でも該当するような子はいたし、やはり「癖」なのだろう。まわりが池上彰氏のように「いい質問ですね」となんでも答えてくれる環境に長く居続けることはできないのだ。
フィンガープリンセスについて調べたところ、一年以上前からは存在していたらしい。スラング、俗語はその界隈でしか使われないから普及しづらいとは言え、意外と耳に入ってこないものだと感心した。
最近の私はなぜなぜ期で、調べてわかったことをさも有識者のようにブログに公開しているが、これはフィンガープリンセスの逆、フィンガーワーカーとでも言うのだろうか。(多分言わない)
気になったことを調べているからこそ入ってきた言葉だろう。今後も言葉警察、フィンガーワーカーとして勝手に調べて勝手にまとめていく所存だ。

