【9.3 日記】メガネ追悼記🕶たまには下を向いて歩くのも悪くない

おはよう。日記の時間だよ
メガネが落ちていた。
ある夏の日、さんさんと照りつける太陽の下を自転車でちりちりと走っていた。
一つ用事を済ませてまた自転車にまたがり、少し走って自転車を止めて、また一つ用事を済ませて自転車にまたがる。
旬のナスのように黒く光る座面はたっぷりと惜しみなく熱を吸収し、そこに失礼するたびヨモギ蒸しを思い出させる。女性がオマタをあたためるのはいいこととは言うが、これはさすがに高温すぎる。
滴る汗、イヤな暑さの尻、次の目的地までさてヨイショ、と自転車を動かした。
いつまで経ってもどこに行ってもつきまとう暑さ。本当にイヤんなっちゃう。
思わず下を向いたまま出発した。はぁ、次はクリーニングを受け取りに行かねば。

_人人人人人人人人人_
> メガネ落ちとる <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
しかも中々に木っ端みじん、きっと今日落とした物ではないだろう。
1人が踏み、2人が蹴り、3人が転がしたであろうメガネ。

角度を変えて撮影してみたけど、やっぱり【 メガネ 】だ。
メガネユーザーとしてなんだかとても心が痛む。
これを落としてしまった人が予備のメガネを持っていることを願ってやまない。
こういう、普段地面にあるべきではないものが落ちているとつい写真を撮ってしまう。
過去にふと思い立って今まで撮影したものたちをまとめてみたけれど、中々に不気味でなんかちょっと怖くなっちゃった。

よく「前を向いて歩け」と物理的にも精神的にも言うけれど、いつも前を見ている必要もない。
前ばっかりだと飽きるし、上ばっかりでも首が痛い。たまには下を向いても、それはそれで面白いものがあるのだ。
それが今回は木っ端みじんになったメガネだったワケだけど、それだけで私の心は「うぉっマジかよ!こっちの道通ってよかった~~!!」と思っていた。
おもしろい物を見つけるより、見つけた物をおもしろがる方が手っ取り早い。
誰かの視力が犠牲になっていることだけ心に引っかかるけれど、急にしゃがんで写真を撮りまくる私を訝しい目で見つめるオバサマたちの視線をものともせず、ちょっと笑いながら次の目的地まで急いだのだった。(完)


