「特技はなにか」と聞かれたとき、とりわけ明るい趣味や学歴があるわけではないので毎回ハッとしてしまう。一応聞かれた時用の引き出しには「掃除」を用意しているが、そもそも得意・得手不得手とは何を基準に人様に紹介してもいいものかとも悩む。
トランプを使ったマジックとか、カラオケ採点で90点以上を出せるとか、目に見てわかりやすいものを特技とするのがわかりやすいようなものの気がする。だいたい特技を紹介した後は「じゃあやってみてよ」と無茶ぶりされることが多いのだから、こういうわかりやすいものはウケやすいのは自然とも言える。そもそも特技なんてウケを狙うものではないのだが。
大きい声で言いづらい特技
コトバンクによると特技とは『 他の者に比べ特に上手で自信のある技芸・技術・能力。』であると記載されている。
一応私にも自分で「これは自分得意だな」と思うことはある。錠剤を20錠ぐらい一度に飲めること。ただこれをあまり人様に言うと「何をそんなに飲んでるの！？」とかいらぬ心配を招いてしまうことが懸念されるので、あまり公表したことはない。
そもそも特技って、日々の積み重ねにより習得した技であると思う。けん玉でもスケートボードでも毎日練習したから複雑な技ができるようになって、「得意です」と言えるプライドが生成されていくのではないか。特技審判員がいるわけではないから、特技としていいのかどうかはその人の判断に委ねられるし、当人の試行回数によって扱いが変わるのだろう。特技と言うか趣味と言うのか、なかなか悩ましいところである。
私の錠剤一気飲みはエビオス錠により生成された特技だ。
エビオス錠との出会いは地獄と化した腸内環境によるものだが過去記事を参考にしてほしい。
おなじみの胃腸・栄養補給薬、これは1日30錠、1回10錠を3回摂取する必要がある。小粒だが独特なにおいがあるため一度に10錠はなかなかキツイ。
最初は3錠ずつを4回に分けて飲んでいたけれど、それでもにおいがきついしすぐに溶けて口の中に変な味が残って何度もえずきながら飲んだ。しかも当時はまだ個人輸入のサイトでサプリが安く買えたのでいろいろと試していたところだった。海外製のサプリはサイズが大きいものが多く、これもおえおえと泣きながら朝晩飲む日々。今思えば大変に馬鹿らしい。
それが気が付けばいつのまにか、エビオス錠は一度に10錠飲めるようになったし、一緒にほかのサプリもザっと飲めるようになった。本当にいつのまにかだったからあまり記憶はないけれど、加えてエビオス錠を一振りすれば10錠きっちりを取り出せるようにもなった。習慣とは怖いものである。
今もエビオス錠に加えビタミンC、亜鉛、オメガ3系脂肪酸やらなんやら体によさそうなサプリをピックアップしたら現在22錠だった。これくらいならザっと出してパッと一度に飲み込める。
一応私のために明記しておくが、摂取しているのは市販のサプリばかりで本来の用途外の効能を狙っているわけではない。あくまで健康のためなのでオーバードーズなど現代の闇に切り込むため意図は全くないので念のため明記しておく。
特技にウケ狙うな
普段特技は掃除と言っているが、これもなんだかパッとしないな～と常に他の特技を模索している。編み物は好きだけど特技と言うほど上手ではないし、ゴロゴロすることは得意だけれど人様に言うものでもない。人様に公表して「おっ！？」と思われたい浅ましい欲求が見え隠れしていて始末が悪い。
なんにしても「これおもしろいかな」とネタにしたがるのはよろしくない。そう考えると「これおもしろいかなと考えるのが得意」とも言えるけれど、単純に性格が悪いだけに聞こえる。特技に他人の目線を気にしているようでは到底特技とは言えない。私自身が精進する必要がある。
