【読書感想文】貴様いつまで女子でいるつもりだ問題【由々しい問に耐えられるか】

こんにちは。読書の時間だよ
貴様いつまで女子で…いていいんスか⁉
タイトルからして絶対に読むべきだと思っていたけれど、気が付けば発刊から11年(⁉)が経過していた。令和に元号を変えても尚、本著の「女子」は未だここに降臨していた。
読もう読もうと思って11年が経過って、旬どころの話ではない。でも、私自身が35の歳になって、発行当時は24歳だったことを考えると、当時は読み時ではなかったのだ。出会いは偶然であり必然、本との出会いもまた同じである。
貴様いつまで女子でいるつもりだ問題(ジェーン・スー)
はじめてに言っておくと、私も著者ジェーン・スーさんと同じく、「守られるべきかよわい乙女」ではなく「豪腕を振りかざすたくましく一人でも生きていけるよねパワー系女」だ。
エビちゃんみたいなゆるふわの巻き髪、華奢な肩をこれ見よがしに露出させたワンピース、カクテルで「酔っちゃったぁ♡」なんていうのは対岸の火事どころか、他国の歴史話である。そんなだからこの年まで結婚もせず浮ついた話もご無沙汰で、こんな女は生きている価値があるのか…?と生命の存在意義について考え始めていた時に本著を思い出した。
私は「喪女」、つまり恋愛経験が乏しく異性と接点もなくモテない女性を指すような人種ではないというささやかな自尊心がある。持っていないと「生」の業を背負うにはツラすぎる。常に限界で生きている。
ただ、何の因果かこの年までシングルでいるだけだ。その因果はわからないけれど、本著を読んでなんとなくわかった気がした。
PRおそらく、結婚という人生のイベントに少々夢を見過ぎているのだと思う。
私は「結婚」をしたいというより、子供を産んでみたいという願望の方が強い。結婚なんて他人同士の家族経営の吸収合併であり、薬指に制限を課してから5年後も同じく「結婚してよかった♡」と心から言っている人を見たことがないことがすべてを物語っていると思う。
結婚を経験した人はすべからく旦那もしくは妻の文句を言う。偉そうに「マジで結婚は墓場」などとぬかすから、余計に腹が立つ。本著で『結婚のきれいな側面を見ているうちに結婚した人が正解』とあったが、まさにその通りだと思う。
同著者の『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』が2015年、つまり『貴様いつまで~』の1年前に発行されていることを考えると、また違う見方ができる。
これは著者が同じく結婚できないと嘆く女友達らと語らい、過去の苦い経験を戒めのために101個にまとめたものである。女子会で話す内容の総集編のようなネタの宝庫であり、「わかる~~!」と膝の皿が割れそうな程にペンペン叩いてしまうパワーが爽快。
対して「貴様いつまで~」は個人戦の話であり、ライバルである同性と比較して「これはどうなんだ」みたいな、世間一般と自分の認知の差を言語化しているものと言える。対戦相手の異性にどう立ち向かうべきか、著者のユーモアと知性が牙をむく様、誠にアッパレなり。
適度な自尊心と少量の自虐、「おひとりさま」に悲壮感を感じさせないどころか、むしろ「そんな生き方もありだな」と思わせるエピソードの数々は何回読んでも勇気づけられる。
「女子」はいつまで有効か?という全員思ってはいるけど明らかにすべきではなかろうという点からの切り込みのように、「わかってはいるんだけどさ~~」を見逃さず、いい塩梅の落とし所になっているのはジェーン・スーさんお得意の作風だと思う。
賢い女ほど恋愛・結婚に苦戦し、ちょっとおバカっぽく隙を見せる女の方がモテる。ならばそう演じればいいと割り切れるほどの柔軟性はなく、プライドばかりが立ちはだかる。
自分が「女子」なのかどうか、悩んでいる方は読んでみるべき。きっと新しい発見が見つかることと思う。


